誕生学サポーターからのメッセージ

小谷 博子
顧問  育児工学者
   現在、私は大学で教えていますが、積極的に勉強をしようと前向きな学生がいる一方で、「自信のなさ」や「モチベーションの低い」学生に関わることも少なくありません。企業も就職直後の新人の能力に危機感を抱き、大学に社会人としての力を育成するよう強く要求するようになりました。私は、彼らが自己肯定感を育てられず育ってきたことが、何よりも彼らのヤル気、自分で生き抜いていこうと思うためのスイッチを見失わせているのではないか?という気がしてなりません。
   自己肯定感を育むために私ができることは、彼らに「自分の力で生まれてきたこと」を実感してもらうことだと思っています。そのような思いから、私の授業では、お産のシーンを盛り込んでいます。学生たちが、お産のシーンを涙を流しながら見ている姿に、私まで感動してしまい、「あなたにあえてよかった」と思う自分がいます。もしかして、私自身が一番自己肯定感を育んでいるのかもしれません。
   たった0.13ミリから生まれた私たち。「自分の力で生まれてきた!」そのように思えるきっかけが「誕生学」です。生まれてきたことが奇跡だと実感することで、自己肯定感が育まれると信じ、今日も私は授業を続けます。
♦プロフィール
東京大学大学院医学系研究科博士課程を修了し、博士(医学)を取得。
同大客員研究員を経て、東京電機大学超電導応用研究所(現・先端工学研究所)助手、日本学術振興会特別研究員。
育児工学者として様々な親子との出会いや自身の育児経験をもとに、出産による女性の 脳機能の変化について研究中。
第19回ライフサポート学会奨励賞はじめ、多くの論文・ 学会にて数々の賞を受賞。
現在、東京未来大学こども心理学部において、「脳科学」や「生理心理学」「障害児心理学」「比較行動学」の講義を担当。
日本助産評価機構評価委員、千葉県印西市次世代育成支援対策地域協議会委員も務める。
著書に「30才からのオメデタトレーニング」(新紀元社)、「出産で女性は賢くなる」(ごま書房)他。
1971年東京都出身。10歳の女児、7歳の男児の母。